足の下には大地があり、頭の上に宇宙(そら)がある
アレクサンダー・テクニークの大前提は、
「心と体は切り離せない」です。
心だけの問題、身体だけの問題などない、とF.M.アレクサンダーは言いました。
ですが、その前に私たちはこの地球上に生きていて、
その物理的な影響下にある、という大前提がさらにあります。
自分の身体だけ、が ”じぶん自身全体”ではなく、
いわゆる万有引力、重力などの下方向の力と、遠心力などの上方向の力が
奇跡的に釣り合った状態の中で私たちは存在しています。
その中で私たちも機能するようにできていることを思い出しましょう。
宇宙ステーションに長期滞在をした宇宙飛行士は、
地球上に戻られてすぐは、立てなくなることを考えても
このことは非常に大切なことです。
立ち止まり、
「足の下に大地があって、頭の上に宇宙(そら)がある」と思ってみましょう。
下方向に、頭の重さが背骨を伝って足まで伝わり、
さらにご自身の伸長と同じくらいその下に伝わっていくとイメージしてください。
すると、同じだけ上方向へ押し返してくれる力(反重力/反床力)が働きます。
ポイントは、下に伝える力が先、それに呼応して上方向の力は”起きる”という感覚です。