ハンズ・オン・ワークから学ぶ
アレクサンダー・テクニークは、
ハンズ・オン・ワークという独特のティーチング方法をもっています。
ハンズ・オン・ワークを受けることにより、
生徒さんは“不必要な緊張”を手放すという経験を通して学びます。
具体的には、どんなふうに”不必要で余分な緊張”をしていたのかを自覚(知覚)できるようになります。(習慣化しているため、多くの人が自覚できていない)
それをくり返すことで、身体感覚が洗練されていき、新しいユース(使い方)を選択できるのです。
初めてハンズ・オン・ワークを受けた時、
多くの人が味わったことのないような感覚に驚き、例えばこう言われます。
「腕が長くなった」「腕が軽い」「腕が無くなったみたい」
「身体が軽くなった」「勝手に動き出すよう」
「骨抜きにされたよう」
「氣持ち悪い」
もちろん、これは個人差がありますので、なにも知覚できない人も中にはいらっしゃいます。
それでもハンズ・オン・ワークに応えて身体は変化しています。
ただ、そのような変化そのものが重要なのではなく、
「自覚」できるようになることが重要であり、学習してほしいことです。
身体の使い方ではなく、「自分の使い方」であることを学ぶ
ハンズ・オン・ワークを受けて、身体感覚の変化とともに身体の変化を感じられると、
それ自体に価値を見出される方もいらっしゃいます。
しかし、それはあくまでティーチング・ツール(教え方の一つ)であり、
学んでいるのは、
刺激に対してどのような反応をしているか(=自分の使い方)です。
「どのような条件付け(記憶)を持っているのか」
「自分に対してどのような考え/アイデンティティを持っているのか」
無意識に培われてきたものが、習慣を形づくり、日々の選択に影響を与えています。
「私たちは、目の前の出来事を、過去の記憶と織り交ぜて見て、反応している。」
と「すごい無意識」の著者 梯谷幸司さんは、そうおっしゃられていました。
私たちは、目の前にある事実を、”あるがままに”は見ていないのです。
そして、その”見方/考え方”が無意識的・習慣的反応を引き起こすのです。
アレクサンダー・テクニークのレッスンは、
それらに氣づき、反応を選ぶという「自由」を与えてくれます。
そのことが自己決定感につながり、
自分の人生に責任を持つ、主体的に生きることが可能になるのです。
施術ではなく、教育/学習
ハンズ・オン・ワークは、
手を使って生徒さんの身体に触れることでもあるので、
いわゆるマッサージや整体のような施術と勘違いされる向きがあります。
ですが、アレクサンダー・テクニークは、「自分の使い方を学ぶもの」でありますので、
施術ではなく、教育/学習です。
ですから、受け身ではなく、
自分で意識的な選択をする、ことに価値を見出される方のためのものです。
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