『手を、力いっぱい広げてパーにした後、力を入れるのをやめると
指が自然に曲がり、
いわゆる包丁を持つ手の反対側でするような”猫の手”の形、
あるいは、ピアノを弾く時の基本の手と手首の関係、になる』
これは、腱固定効果と呼ばれる私たちのカラダの基本の機能です。
※腱固定効果とは、手関節が背屈すると、
長指屈筋の長さが相対的に不十分なために、
手の指の関節(IP関節)が屈筋の収縮を必要とせず、屈曲することをいう。
屈筋を使わなくてもペットボトルは持てる?
鳥は、この腱固定効果を利用し、
木の枝などに止まる時、足を屈曲すると、
自動的に指が木をにぎるので、あえて強く筋収縮を行わなくても、
睡眠中落ちることはありません。
私たちも同じように、350mlのペットボトルなどは、
屈筋を使わなくても、
この腱固定効果を利用するだけで、
持って水を飲むことは可能なのです。
手の屈筋を使いすぎると、肩が凝ります!
多くの人が、ペットボトルを持つ、鞄の持ち手を持つ、などの際、
屈筋を使いすぎています。
そのため、手のひら側の屈筋が必要以上に使われ続け、何もしていない時でも縮みぎみとなり、結果として手首も固めています。
F.M.アレクサンダーは、頭と背骨の関係、殊に背骨の上部である首の状態が全身に影響すると言いました。
日本語が素晴らしいのは、手首に”首”という語を充てていることです。
なぜなら、首の状態が全身に影響するように、
”首”と名の付く「手首」を緊張させ、固めていると、
肩のエリアも含む腕構造全体が一緒に緊張を余儀なくされてしまう、
まるでその関係性を分かっていたかのようだからです。
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